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リベットのサイズは?選び方と表記方法を解説!(6mm・規格・表・測定・計算・選定など)

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リベットのサイズは?選び方と表記方法を解説!(6mm・規格・表・測定・計算・選定など)というテーマで、今回はリベットのサイズ表記の読み方・選定基準・規格表の見方を詳しく解説します。

リベットのサイズ選定を誤ると、かしめ不足・板材の破断・接合強度不足などのトラブルが起きます。

正しいサイズを選ぶためには、軸径・全長・グリップ範囲の3つの数値を板材の条件と照合する必要があります。

この記事では、リベットサイズの基本的な表記方法から、板厚・用途に合わせた選定方法まで体系的に解説します。

リベットサイズの表記方法と読み方

それではまず、リベットサイズの表記方法と読み方について解説していきます。

リベットのサイズ表記は主に「軸径(φ)×全長(mm)」で表されます。

例えば「φ4.0×10」であれば、軸径4.0mm・全長10mmのリベットを意味します。

リベット選定で最も重要な指標はグリップ範囲(かしめ可能板厚の合計)です。接合する板材の総板厚がこの範囲内に収まるリベットを選ぶことが施工成功の絶対条件です。グリップ外れは必ずかしめ不良につながります。

軸径(φ)は穴に通る軸の直径で、下穴径はこの軸径より0.1〜0.2mm大きいものが推奨されます。

全長はリベット全体の長さ(フランジを含む場合と含まない場合でメーカーによって異なる)で、グリップ範囲と関係があります。

グリップ範囲(グリップ長)は各リベット製品に仕様として記載されており、「板厚1.0〜3.0mm」などの形式で表されます。

【サイズ表記の例】

φ3.2×8 / グリップ1.0〜3.5mm

→ 軸径3.2mm・全長8mm・接合可能板厚合計1.0〜3.5mm

1.5mm板2枚重ね(合計3.0mm)→ グリップ範囲内でOK

2.0mm板2枚重ね(合計4.0mm)→ グリップ超過でNG

主要な軸径のラインナップはφ2.4・φ3.0・φ3.2・φ4.0・φ4.8・φ5.0・φ6.0mmで、用途に応じて選択します。

頭部形状の表記として、丸頭(ドーム型)は「D」・皿頭は「F」など、メーカーのカタログにアルファベット記号で表記されることが多いです。

軸径 推奨下穴径 適合グリップ範囲(目安) 主な用途
φ2.4mm φ2.5〜2.6mm 0.5〜1.5mm 軽量薄板・電子部品
φ3.2mm φ3.3〜3.4mm 0.5〜3.5mm 一般薄板・DIY
φ4.0mm φ4.1〜4.2mm 0.5〜4.5mm 一般板金・自動車
φ4.8mm φ4.9〜5.0mm 1.0〜6.0mm 中厚板・産業機械
φ6.0mm φ6.1〜6.2mm 2.0〜8.0mm 厚板・重構造物

同じ軸径でもグリップ範囲が異なる製品が複数展開されているため、板厚に合わせて同径の中からグリップ範囲が合うものを選ぶことが重要です。

板厚・用途に合わせたリベットサイズの選定方法

続いては、板厚と用途に合わせたリベットサイズの具体的な選定方法を確認していきます。

リベットサイズ選定の基本手順は以下の通りです。

【リベットサイズ選定の手順】

①接合する板材の総板厚を測定する

②総板厚がグリップ範囲内に収まる軸径・全長のリベットを選ぶ

③用途・強度要求に合わせて材質(アルミ・ステンレス・鉄)を選ぶ

④下穴径=リベット軸径+0.1〜0.2mmで下穴を開ける

強度が重要な場合は、軸径を大きくするかリベット数を増やすことで対応します。

例えば薄板(0.8mm×2枚=合計1.6mm)の接合では、φ3.2mm・グリップ1.0〜3.5mmのリベットが適しています。

中厚板(2.0mm×2枚=合計4.0mm)の接合には、φ4.0mm・グリップ3.0〜5.0mm程度のリベットを選びます。

厚板(3.0mm×2枚=合計6.0mm)にはφ4.8mmまたはφ6.0mm・グリップ5.0〜8.0mm程度のものが適切です。

板厚の測定はノギスを使用して正確に行い、複数枚重ねる場合は各板厚の合計値をグリップ範囲と照合します。

異種板厚の組み合わせ(1.0mm+2.5mm=3.5mm)でも同様に合計値でリベットを選定します。

板材合計厚 推奨軸径 推奨グリップ範囲
〜2.0mm φ3.2mm 1.0〜3.0mm
2.0〜4.0mm φ4.0mm 1.5〜4.5mm
4.0〜6.0mm φ4.8mm 3.0〜6.0mm
6.0〜8.0mm φ6.0mm 5.0〜8.0mm

屋外・腐食環境での使用にはステンレスリベット、軽量・一般用途にはアルミリベット、高強度が必要な場合はスチールリベットを選定します。

また、リベットの頭部形状(丸頭・皿頭・大フランジ)も用途に応じた選定が必要で、意匠面が重要な箇所には皿頭リベットを使うと表面をフラットに仕上げられます。

リベット規格表の見方と活用方法

続いては、リベット規格表の見方と実務での活用方法を確認していきます。

リベットの規格表はJIS規格(JIS B 1086など)・メーカーカタログに掲載されており、選定の際の重要な参照資料です。

規格表には軸径・全長・グリップ範囲・頭部径・頭部高さ・推奨下穴径・最大引き抜き荷重・最大せん断荷重などが記載されています。

最大引き抜き荷重とは、リベットが板材から引き抜かれる方向に加わる力への許容値で、用途の強度要件と照合します。

最大せん断荷重はリベット軸部が横方向に受ける力への許容値で、接合部が引き合う(ずれる)方向の荷重設計に使います。

規格表の項目 説明 活用場面
軸径 リベット本体の軸の直径 下穴径の決定
全長 リベット全体の長さ グリップ範囲の確認
グリップ範囲 かしめ可能な板厚の合計 板厚との照合
引き抜き荷重 引き抜き方向の許容荷重 強度設計
せん断荷重 横方向の許容荷重 せん断力設計

実務でのリベット選定では、まずメーカーのWebカタログやPDFカタログで軸径・グリップ範囲を絞り込み、次に強度値(引き抜き・せん断)で設計要件を満たすか確認します。

材質・表面処理・グリップ範囲・強度の4条件を規格表で照合することで、適切なリベットを確実に選定することができます。

まとめ

リベットのサイズ表記は「軸径×全長」で表され、最も重要な選定指標はグリップ範囲(かしめ可能板厚の合計)です。

接合する板材の総板厚を正確に測定し、グリップ範囲内に収まるリベットを選ぶことが施工品質確保の基本です。

軸径は板厚・強度・用途に応じてφ2.4〜φ6.0mmの中から選定し、材質は使用環境・強度要件から決定します。

規格表の引き抜き荷重・せん断荷重を設計要件と照合することで、強度的に適切なリベットを確実に選定できます。

正確なサイズ選定が、かしめ品質・接合強度・施工効率の全てに直結するため、選定プロセスを丁寧に行うことが重要です。