「地下」は日常会話、旅行、建物案内、不動産、工事、駅の説明など、幅広い場面で使われる言葉です。
英語では地下を表す語が複数あり、単純に一語だけを覚えると、国や場面によって不自然になることがあります。
たとえば地下鉄、地下階、地下にある場所、地下で手に入れる場合では、選ぶ表現や前置詞が少しずつ変わります。
この記事では、underground、basement、subway、metroの違いを整理し、地点の伝え方や例文までわかりやすく紹介します。
地下を表す英語表現の基本

それではまず地下を表す英語表現の基本について解説していきます。
undergroundの意味と使える場面
undergroundは「地下の」「地下に」「地下で」という意味を持つ、もっとも広く使える英語です。
建物の下、地面の下、地下通路、地下鉄のように、地表より下にある空間や物を表したいときに役立ちます。
形容詞として使う場合は、an underground parking lotのように名詞の前へ置きます。
副詞としてはThe station is underground.のように、「駅は地下にあります」と説明できます。
また、地下組織や秘密の活動を表す意味もありますが、場所の話題では地面の下という基本の意味で理解すれば十分でしょう。
underground parking lot は地下駐車場です。
The restaurant is underground. は、そのレストランは地下にありますという意味になります。
日本語の「地下」は名詞として使うことが多い一方、英語のundergroundは形容詞や副詞として働く点が特徴です。
そのため、「地下を探しています」と言いたい場合には、何の地下なのかを補って表現すると自然です。
basementの意味と建物内での使い分け
basementは、建物の地下階や地下室を指す名詞です。
一戸建ての地下室、ビルの地下フロア、地下倉庫など、建物の一部としての地下を伝えるときに適しています。
The gym is in the basement.なら、そのジムは地下階にあるという意味です。
in undergroundだけでは不自然になりやすいため、建物内の階を言うならin the basementを選ぶと伝わりやすくなります。
アメリカ英語では地下階をbasementと呼ぶことが一般的ですが、イギリス英語ではlower ground floorという案内表示を見る場合もあります。
| 表現 | 主な意味 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| underground | 地面の下、地下にある | 地下通路、地下駐車場、地下鉄 |
| basement | 建物の地下階、地下室 | 地下の店舗、倉庫、住宅の地下室 |
| cellar | 貯蔵用の地下室 | ワイン、食品、保存スペース |
| lower ground floor | 地上階より一段低い階 | 英国の建物案内 |
cellarと地下室に関する語感
cellarも地下室を意味しますが、basementより用途が限定される傾向があります。
特にワインを保管する場所はwine cellar、食料や保存品を置く空間はcellarと呼ばれやすい表現です。
住宅の地下フロア全体について話すならbasement、保存用の部屋を強調するならcellarと考えると整理しやすいでしょう。
なお、地下の店舗や駅に向かう場面でcellarを使うことは通常ありません。
建物の地下階はbasement、地面の下にあるという位置関係はundergroundが基本です。
この違いを押さえるだけで、地下に関する英語表現の多くを自然に組み立てられます。
地点を示す地下の英語表現
続いては地点を示す地下の英語表現を確認していきます。
地下にある場所の伝え方
場所が地下にあることを伝えるときは、be located undergroundやbe undergroundが便利です。
The museum is located underground.は、その博物館は地下に位置しているという案内向きの表現です。
会話ではThe shop is underground.のように短く言っても問題ありません。
建物の何階にあるかまで明確にしたい場合は、on the basement levelやon B1を使う方法があります。
ただしB1という表記は国や施設によって見方が異なるため、旅行者への案内ではthe first basement levelのように補足すると親切です。
The information desk is on the first basement level.
案内所は地下1階にあります。
The restroom is underground, near the ticket gates.
トイレは地下にあり、改札の近くです。
地下へ行く場合の前置詞
地下へ移動するならgo down to the basementやgo undergroundが自然です。
go to undergroundのように冠詞なしで言う形は、場所を指す表現としては不自然になりやすいため注意しましょう。
たとえば「地下1階へ行ってください」はPlease go down to the first basement level.と表せます。
階段やエレベーターで地下へ向かう動作を伝えるなら、go downがよく合います。
一方、地下鉄に乗るという意味でgo undergroundを使う場合は、都市交通の文脈が必要になります。
| 日本語 | 自然な英語 | ポイント |
|---|---|---|
| 地下にあります | It is underground. | 地面より下にある場所 |
| 地下階にあります | It is in the basement. | 建物内の地下階 |
| 地下へ行ってください | Please go down to the basement. | 移動の案内 |
| 地下1階です | It is on the first basement level. | フロアを明示 |
| 地下通路を通ってください | Please use the underground passage. | 通路を特定 |
地下出口と地下通路の案内表現
駅や商業施設では、地下出口や地下通路を案内する機会が多いでしょう。
地下通路はunderground passage、地下道はunderpassと表すことがあります。
underpassは道路や線路の下を通る通路という意味合いが強く、駅構内の連絡通路ならunderground passageのほうが伝わりやすい場合があります。
地下出口はunderground exitとも言えますが、駅の出口ならExit AやSouth Exitのような固有の案内表示をそのまま使うことも多いです。
目的地と目印を一緒に伝えると、英語の案内はさらにわかりやすくなります。
Take the underground passage and turn left at the bakery.
地下通路を通り、パン屋のところで左に曲がってください。
地下鉄に関する英語の使い分け
続いては地下鉄に関する英語の使い分けを確認していきます。
subwayの意味とアメリカ英語
subwayはアメリカ英語で地下鉄を表す代表的な単語です。
New York subwayのように都市名と合わせて使われることが多く、日常会話でもよく登場します。
Take the subway to downtown.なら、地下鉄で中心街へ行くという意味です。
ただしsubwayには地下道という意味もあるため、地域や文脈によっては地下鉄以外を想像されることがあります。
交通機関をはっきり示したいなら、the subway trainやthe subway systemと補うと安心です。
metroとundergroundの地域差
metroは世界の多くの都市で使われる、地下鉄または都市高速鉄道の名称です。
Paris Metro、Delhi Metro、Dubai Metroのように、固有名詞として定着している例も少なくありません。
イギリスではロンドンの地下鉄をthe Undergroundと呼び、会話ではthe Tubeという愛称もよく使われます。
つまり「地下鉄」を英語にする際は、英語圏の地域差と現地の正式名称を意識することが大切です。
海外旅行では、駅の表示に書かれている名称をそのまま使うのがもっとも確実でしょう。
| 表現 | 主に使われる地域 | 意味 |
|---|---|---|
| subway | アメリカ、カナダの一部 | 地下鉄 |
| metro | ヨーロッパ、アジアなど | 都市鉄道、地下鉄 |
| the Underground | ロンドン | ロンドン地下鉄 |
| the Tube | ロンドンの会話 | ロンドン地下鉄の愛称 |
| subway | 地域により異なる | 地下道を指す場合もある |
地下鉄を使う旅行英語
地下鉄を利用するときは、駅の場所、切符の買い方、乗り換え、出口を尋ねる表現が役立ちます。
Where is the nearest subway station?と聞けば、最寄りの地下鉄駅を尋ねられます。
metroを使う地域ならWhere is the nearest metro station?に置き換えましょう。
地下鉄で行けるか確認したいときは、Can I get there by subway?が使えます。
乗り換えが必要かどうかは、Do I need to change trains?と尋ねるとよいでしょう。
地下鉄はsubwayだけで固定せず、現地の表示に合わせてmetroやthe Undergroundを使い分けることが重要です。
駅名、路線名、出口番号を組み合わせれば、旅行中のやり取りもスムーズになります。
地下で入手する場合の英語表現
続いては地下で入手する場合の英語表現を確認していきます。
地下で買えるものの尋ね方
デパートや駅ビルの地下で商品を買いたいときは、場所と商品名を分けて伝えると自然です。
Where can I buy this in the basement?は、地下階のどこでこれを買えますかという意味になります。
食料品売り場を探す場合は、Is there a grocery store in the basement?と尋ねられます。
日本の百貨店地下食品売り場のような場所は、英語ではbasement food hall、food floor、food courtなど、施設の内容により呼び方が変わります。
商品を入手する場所としての地下はin the basementで表すのが基本です。
You can buy souvenirs in the basement.
お土産は地下で購入できます。
Is the bakery on the basement floor?
パン屋は地下階にありますか。
入手と購入を表す英語
「入手する」は文脈に応じてbuy、get、find、pick upなどを使い分けます。
お金を払って購入するならbuyが明確です。
案内所でパンフレットを受け取る、無料サンプルをもらうといった場面ではgetやpick upが自然でしょう。
欲しい商品が置いてあるかを尋ねるときは、Can I get this in the basement?という言い方も使えます。
ただしgetは入手方法を広く含むため、購入を強調したい場合にはbuyを選ぶほうが誤解を減らせます。
| 目的 | 使いやすい動詞 | 例文 |
|---|---|---|
| 商品を買う | buy | You can buy tickets downstairs. |
| 物を手に入れる | get | Where can I get a map? |
| 無料資料を受け取る | pick up | Please pick up a brochure. |
| 商品を探す | find | Where can I find bottled water? |
地下売り場で役立つ会話例
地下売り場では、商品がある場所、営業時間、会計場所を確認する表現が便利です。
Where can I find the checkout counter?は、レジカウンターはどこですかという質問です。
Is this available in the basement?は、これは地下階で取り扱っていますかと確認する際に使えます。
閉店時間を聞くならWhat time does the basement floor close?と表せます。
日本の施設では地下階に食品、化粧品、イベントスペースが入っていることも多いため、目的の売り場名を添えると案内してもらいやすくなります。
地下で何かを入手したいときは、in the basementにbuy、get、findを組み合わせると実用的です。
探している品物を具体的に言えば、店員との会話も短くまとまります。
地下に関する実践例文
続いては地下に関する実践例文を確認していきます。
建物と施設で使う例文
建物内の案内では、地下階に何があるかを伝える表現を覚えておくと便利です。
The café is in the basement.は、カフェは地下階にありますというシンプルな案内です。
There is a parking area underground.なら、地下に駐車場がありますという意味になります。
会議室が地下にある場合は、The meeting room is on the basement level.と表せます。
in the basementは建物の内部、undergroundはより広い位置関係を意識すると選びやすいでしょう。
The elevators to the basement are next to the entrance.
地下階へ行くエレベーターは入口の隣にあります。
Please meet me in the basement lobby.
地下階のロビーで会ってください。
駅と移動で使う例文
駅で地下鉄を利用するときは、目的地までの移動手段を端的に伝える表現が役立ちます。
Let us take the subway.は、地下鉄で行きましょうという意味です。
The metro station is underground.なら、地下鉄駅は地下にありますと案内できます。
Which exit should I take from the subway station?は、地下鉄駅ではどの出口を使えばよいですかという質問です。
出口番号の案内を受けたら、Follow the signs for Exit 3.のように表示を頼りに移動できます。
比喩的なundergroundの例文
undergroundには、場所とは別に「非公式の」「秘密の」という意味もあります。
underground musicは主流ではない独立系の音楽、underground cultureは表立って広く知られていない文化を表すことがあります。
この用法では地下に物理的に存在するわけではありません。
旅行や建物案内とは異なる意味ですが、undergroundが比喩としても使われることを知っておくと、映画や記事を読む際に役立ちます。
ただし初心者の会話では、地下の場所を言うundergroundと混同しないよう、前後の文脈を確認することが大切です。
地下の英語表現の注意点
続いては地下の英語表現の注意点を確認していきます。
地下階と地下一階の数え方
日本では地下1階をB1、地下2階をB2と表記することが一般的です。
英語でもB1やB2という表示は見られますが、すべての国で同じとは限りません。
会話ではthe first basement level、the second basement levelのように言えば意味が明確です。
ただし、施設内の案内板にBasement 1と書かれているなら、その表記に合わせてBasement 1と言うほうが迷いにくいでしょう。
地上階の呼び方もアメリカとイギリスでは差があるため、階数を説明するときは案内板の確認がおすすめです。
地下道と地下鉄の混同
subwayは地下鉄を意味することが多い語ですが、地域によっては地下道の意味で使われます。
歩行者用の地下道を探しているならpedestrian underpassやunderground passageのほうが意図を示しやすいでしょう。
地下鉄の駅を探す場合はsubway station、metro stationのようにstationを添えると誤解を防げます。
看板の単語だけで判断せず、駅のマークや路線図も確認すると安心です。
subwayは地域により地下鉄と地下道の両方を意味します。
交通機関を指すときはsubway stationやmetro stationのように、具体的な名詞を添えると伝達ミスを減らせます。
不自然になりやすい表現
日本語の感覚で地下を直訳すると、不自然な英語になることがあります。
たとえば建物の地下階にある店を説明する場合、The shop is in underground.とは通常言いません。
この場合はThe shop is in the basement.またはThe shop is underground.が適切です。
前者は建物の地下階にあることを、後者は地下に位置していることを伝えます。
また、地下鉄に乗るという意味でride undergroundと言うより、take the subwayやtake the metroのほうが自然です。
場所、建物の階、交通機関を分けて考えることが、正しい英語を選ぶ近道になります。
地下の英語表現のまとめ
地下を表す英語は、地面の下という位置を示すunderground、建物内の地下階を示すbasementが基本です。
地下鉄については、アメリカ英語のsubway、各国で使われるmetro、ロンドンのthe Undergroundやthe Tubeなど、地域に合わせた使い分けが必要になります。
地下にある場所を案内するならIt is underground.、建物の地下階を示すならIt is in the basement.が使いやすい表現です。
地下で商品を入手する場面では、in the basementにbuy、get、findを組み合わせると、目的を自然に伝えられます。
まずはundergroundとbasementの役割の違いを覚え、駅、建物、買い物の場面ごとに例文を声に出して練習してみてください。