「肖像権」の英語表記は?例文・ビジネスでの使い方・言い換え・読み方(カタカナ・スラング・略称・短縮形もあれば)【名詞・形容詞・動詞等のスペルも】
肖像権は、人物が自分の顔や姿を無断で撮影、公開、利用されないために関わる重要な権利です。
海外の取引先、英語版サイト、契約書、撮影同意書などでは、日本語の肖像権をどの英語で表せばよいか迷う場面もあるでしょう。
英語圏では日本の法律用語と完全に一致する単語があるわけではないため、文脈に合わせて表現を選ぶことが大切です。
肖像権の英語表現と使い分け

それではまず肖像権を英語でどう表すかについて解説していきます。
基本表現としての right of publicity
肖像権に近い代表的な表現は、right of publicityです。
カタカナではライト オブ パブリシティと読みます。
これは著名人の氏名、肖像、声、イメージなどが持つ経済的な価値を、本人が管理できる権利を指す表現です。
広告、商品パッケージ、SNS広告、企業サイトなどで人物の顔を商業利用する場合に、特に重要になる言葉でしょう。
日本語のパブリシティ権に近い一方で、一般の個人に関するプライバシー上の問題まで幅広く示すには、別の表現が適する場合があります。
Example
The company obtained the athlete’s right of publicity before using her image in the campaign.
その会社はキャンペーンで選手の画像を使用する前に、本人のパブリシティ権に関する許可を得ました。
プライバシーを含む right to privacy
一般人の写真、私生活、個人情報に関わる肖像権を説明する際には、right to privacyがよく使われます。
読み方はライト トゥ プライバシーです。
直訳するとプライバシーの権利であり、肖像だけを限定的に意味する言葉ではありません。
ただし、無断撮影や私的な写真の公開について説明する場合には、相手に意図が伝わりやすい表現です。
個人の尊厳、生活の平穏、私生活の保護という観点を強調したいときに向いています。
画像利用の許可を表す image rights
ビジネス実務では、image rightsという言い方も便利です。
イメージ ライツと読み、人物写真や肖像の使用権、利用許諾をわかりやすく伝えられます。
厳密な法律用語としては国や契約内容によって意味が変わるため、契約書では定義を置くのが安心です。
広告代理店、芸能事務所、スポーツ選手のマネジメント会社などでは、画像使用に関する権利という意味で広く見かけます。
肖像権を英語にするときは、著名人の商業価値なら right of publicity、私生活の保護なら right to privacy、実務上の画像利用なら image rights を軸に考えると整理しやすくなります。
肖像権の言い換え一覧と場面別表現
続いては肖像権の言い換えと、場面に応じた英語表現を確認していきます。
契約書と利用規約で使う表現
契約書では、曖昧な単語だけで済ませず、何を許可するのかを具体的に書く必要があります。
| 日本語の意図 | 英語表現 | 主な使用場面 |
|---|---|---|
| 肖像権 | right of publicity | 著名人や出演者の商業利用 |
| 肖像の使用権 | image rights | 広告、販促物、企業サイト |
| 肖像の利用許可 | permission to use a likeness | 撮影同意書、出演同意書 |
| 氏名と肖像 | name and likeness | 肖像利用条項 |
| 肖像の使用許諾 | likeness release | モデル、従業員、イベント参加者 |
| モデルリリース | model release | 写真素材、広告制作 |
| 写真使用同意書 | photo release form | 学校、イベント、社内広報 |
| 個人情報保護 | privacy protection | 個人データを含む広い文脈 |
name and likenessは氏名および肖像という意味で、契約条項に使いやすい組み合わせです。
likeness は本人に似た外見、肖像、容貌を表す名詞で、写真だけではなくイラストやアバターなども含み得ます。
社内連絡とメールで使う表現
メールでは専門用語を並べるより、相手が必要な対応を理解できる表現を選びます。
| 伝えたい内容 | 自然な英文 | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| 掲載許可の確認 | Do we have permission to use this photo | この写真を使用する許可はありますか |
| 本人同意の確認 | Has the person given consent | 本人は同意していますか |
| 肖像の削除依頼 | Please remove my image from the website | サイトから私の画像を削除してください |
| 利用範囲の確認 | Please confirm the scope of image use | 画像利用の範囲を確認してください |
| 第三者利用の禁止 | The image may not be shared with third parties | 画像を第三者と共有してはいけません |
| 許可の取得依頼 | Please obtain written consent before publication | 公開前に書面による同意を得てください |
日常的な業務メールでは、portrait rights とだけ書くよりも、permission、consent、use of image を組み合わせた方が誤解を防ぎやすいでしょう。
法律相談と説明で使う表現
法律上の懸念を説明する場合は、privacy rights、publicity rights、consent to publication などを使い分けます。
publicity rights は right of publicity の複数形で、複数の権利や法的概念をまとめて述べるときに使われます。
無断掲載の問題を伝えるなら、unauthorized use of a person’s likenessという表現も明確です。
これは本人の肖像を許可なく利用することという意味で、法務担当者や海外の制作会社にも意図を伝えやすい言い回しです。
契約書では right や release を用い、メールでは permission や consent を用いると、専門性と読みやすさの両方を保ちやすくなります。
肖像権に関する名詞と動詞と形容詞
続いては肖像権に関連する品詞ごとのスペルと意味を確認していきます。
名詞として覚えたい関連語
肖像を表す名詞には portrait、likeness、image、photograph、appearance などがあります。
portrait は肖像画や人物写真を指すことが多く、likeness は本人らしさを含む肖像というニュアンスです。
image は最も広く使える一方で、企業イメージや画像データも意味するため、前後の文脈が重要になります。
consentは同意、permission は許可を意味します。
法律や撮影同意の文脈では consent、日常的な確認では permission が選ばれる傾向があります。
動詞として使う利用と許可の表現
肖像の利用に関する動詞には use、publish、display、share、reproduce、distribute が挙げられます。
use は使用する、publish は公開する、display は表示するという意味です。
share は共有する、reproduce は複製する、distribute は配布するという意味になり、利用範囲を定める契約で役立ちます。
Example
You may not reproduce or distribute the photographs without prior written consent.
事前の書面による同意なしに、その写真を複製または配布してはいけません。
obtain consentは同意を取得する、grant permission は許可を与えるという重要表現です。
形容詞と修飾語の使い方
形容詞では personal、identifiable、commercial、unauthorized、written、express などを使います。
personal image は個人の画像、identifiable person は識別可能な人物、commercial use は商業利用です。
unauthorized use は無断利用、written consent は書面による同意、express consent は明確な同意を示します。
肖像権の問題では、本人が特定できるか、商業目的か、同意があるかという点が重要になりやすいため、これらの単語を組み合わせると具体的な説明になります。
肖像権を使った英語例文とビジネス文書
続いては肖像権に関する実用的な英語例文を確認していきます。
写真掲載前に許可を求める例文
Can we use your photo on our company website
当社のウェブサイトであなたの写真を使用してもよろしいでしょうか。
We would like to obtain your consent to use your likeness in our promotional materials.
販促資料であなたの肖像を使用することについて、同意をいただきたいと考えています。
Please sign the model release before the photo shoot begins.
撮影開始前にモデルリリースへ署名してください。
ビジネスでは、同意の目的と使用媒体を一緒に伝えると、利用範囲の認識違いを減らせます。
利用範囲を限定する例文
The photos may be used only for internal communications.
その写真は社内コミュニケーションにのみ使用できます。
Your image will not be used for advertising without additional consent.
追加の同意なしに、あなたの画像を広告へ使用することはありません。
The permission is valid for one year and applies only to the specified campaign.
この許可は1年間有効であり、指定されたキャンペーンにのみ適用されます。
Example
We need to clarify whether the existing consent covers social media use.
既存の同意がSNSでの利用まで含むかどうかを明確にする必要があります。
削除依頼とトラブル対応の例文
I did not authorize the use of my photograph.
私は自分の写真の使用を許可していません。
Please remove the image immediately from all online platforms.
すべてのオンライン媒体から、その画像を速やかに削除してください。
We take privacy concerns seriously and are reviewing the matter.
当社はプライバシー上の懸念を重く受け止め、状況を確認しています。
強い表現が必要な場面でも、事実と希望する対応を分けて書くことで、円滑なコミュニケーションにつながります。
肖像利用の英語では、誰の画像か、どこで使うか、いつまで使うか、商業利用か、同意があるかを明記することが実務上の基本です。
肖像権の読み方と略称と注意点
続いては肖像権に関する読み方、略称、スラングの扱いを確認していきます。
主要な英語表現のカタカナ読み
| 英語表現 | カタカナ読み | 意味の目安 |
|---|---|---|
| right of publicity | ライト オブ パブリシティ | 著名人などの商業的肖像利用 |
| right to privacy | ライト トゥ プライバシー | 私生活や個人の保護 |
| image rights | イメージ ライツ | 画像や肖像の利用権 |
| likeness | ライクネス | 肖像、本人らしさ |
| consent | コンセント | 同意 |
| model release | モデル リリース | 肖像使用の同意書 |
consent は電源コンセントと同じカタカナ表記ですが、英語では文脈により意味が異なります。
発音や聞き取りに不安がある場合は、written consent のように文章で確認する方法が安全でしょう。
略称と短縮形の扱い
肖像権そのものに、国際的に統一された短縮形はほとんどありません。
社内資料で image rights を IR と略す例はありますが、investor relations のIRと混同しやすいため注意が必要です。
model release を MR とする場合もありますが、社外向けの文書では省略せずに表記する方が無難です。
略称は相手と共有されている場合だけ使うという考え方が、法務や契約に関わる英文では重要になります。
スラングと不正確な表現への注意
肖像権に対応する軽いスラングは、ビジネス英語では基本的に使いません。
face rights という言い方は意味を推測してもらえる場合がありますが、正式な契約や通知には適しにくい表現です。
portrait rights も理解される可能性はあるものの、right of publicity や image rights の方が自然な場面が多いでしょう。
特に海外向けの規約では、日本語の肖像権を一語で置き換えようとしないことが大切です。
権利の内容を具体化し、必要に応じて専門家へ確認する姿勢が求められます。
まとめ
肖像権の英語表記は、用途により right of publicity、right to privacy、image rights などを使い分けます。
著名人の商業的価値を扱うなら right of publicity、個人のプライバシーを扱うなら right to privacy、画像利用の実務を扱うなら image rights が有力な選択肢です。
契約書や同意書では、name and likeness、model release、written consent といった表現も役立ちます。
英語メールでは、難しい法律用語にこだわるより、写真の使用目的、掲載先、利用期間、同意の有無を明確に伝えることが重要でしょう。
肖像権に関する英語は、単語の正しさだけでなく、利用条件を具体的に示すことで実務に活かしやすくなります。