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もやしはカリウムが多い?含有量や腎臓・透析での制限量も(meqも)

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安価で手軽に購入できる野菜として親しまれているもやしですが、カリウムの含有量について気になる方も多いのではないでしょうか。特に腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量は重要な管理項目の一つです。

もやしは豆類の発芽野菜で、緑豆もやし、大豆もやし、ブラックマッペもやしなどの種類があります。低カロリーでシャキシャキとした食感が特徴的で、炒め物、ラーメンの具材、サラダなど様々な料理に使用されています。しかし、そのカリウム含有量については詳しく知られていないのが現状です。

本記事では、もやしのカリウム含有量について詳しく解説し、一般的な摂取目安量から腎臓病や透析を受けている方の制限量まで、幅広い情報をお伝えします。

もやしはカリウムが多い?含有量や一般的な摂取目安量は?

それではまず、もやしのカリウム含有量について詳しく解説していきます。

もやしのカリウム含有量は、緑豆もやし(生)で100gあたり約69mg、茹でると約23mgとされています。

これは他の食品と比較すると非常に少ない含有量といえるでしょう。参考までに、カリウムが多いとされる食品との比較を以下の表にまとめました。

食品名 カリウム含有量(100gあたり)
緑豆もやし(生) 約69mg
緑豆もやし(茹で) 約23mg
大豆もやし(生) 約160mg
大豆もやし(茹で) 約60mg
キャベツ 約200mg
ほうれん草 約690mg

この表からも分かるように、もやしのカリウム含有量は野菜の中でも特に少なく、茹でることでさらに減少します。大豆もやしは緑豆もやしよりもカリウム含有量が高めですが、それでも他の野菜と比較すると控えめです。

もやしの特徴として、水分含有量が非常に高く(約95%)、100gあたりのカロリーも14kcal程度と非常に低い点が挙げられます。そのため、比較的多く摂取してもカリウム摂取量への影響は限定的です。

例えば、もやし炒め1人分(約100g)では、緑豆もやし(生)で約69mgのカリウムを摂取することになります。茹でもやしの場合は約23mgとさらに少なくなります。

一般的な成人のカリウム摂取目安量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、男性で1日あたり3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています。この基準から考えると、もやしを日常的な野菜として摂取する分には、カリウム摂取量への影響はほとんどないといえるでしょう。

もやしは通常、生では食べずに加熱調理して摂取されることが多い野菜です。炒め物、ラーメンの具材、スープの具などとして使用される際は、茹でたり炒めたりするため、生の状態よりもカリウム含有量が減少します。

また、もやしは調理の際に水分が多く出るため、茹で汁や調理汁を捨てることで、さらにカリウム摂取量を減らすことができます。

もやしのカリウム含有量と腎臓・透析での制限量目安(きちんと医師に相談が必要)

続いては、腎臓病患者や透析患者の方におけるカリウム制限について確認していきます。

腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量管理は非常に重要です。健康な腎臓であれば、余分なカリウムは尿として体外に排出されますが、腎機能が低下している場合、この排出機能が十分に働かないため、血中のカリウム濃度が上昇し、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。

一般的に、腎臓病患者の場合、1日のカリウム摂取量は1,500mg~2,000mg程度に制限されることが多いとされています。透析患者の場合は、さらに厳格な制限が必要で、1日あたり1,500mg以下に抑えることが推奨される場合もあります。

カリウムの単位について説明すると、mg(ミリグラム)の他に、mEq(ミリ当量)という単位も使用されます。カリウムの場合、1mEqは約39mgに相当します。

項目 mg mEq
緑豆もやし100g(生)中のカリウム 69mg 約1.8mEq
緑豆もやし100g(茹で)中のカリウム 23mg 約0.6mEq
大豆もやし100g(茹で)中のカリウム 60mg 約1.5mEq
腎臓病患者の制限量目安 1,500~2,000mg 約38.5~51.3mEq
透析患者の制限量目安 1,500mg以下 約38.5mEq以下

腎臓病や透析を受けている方の場合、もやしの摂取については制限がほとんどないと考えられます。茹でた緑豆もやし100gで約23mgのカリウム摂取となるため、1日の制限量が1,500mgの場合でも、もやしの摂取によるカリウム摂取量への影響は非常に軽微です。

例えば、もやし炒め1人分(茹でもやし150g)を食べた場合でも、カリウム摂取量は約35mg程度に過ぎず、これは1日の制限量の約2.3%に過ぎません。

もやしは腎臓病患者の方には以下のようなメリットがあります:
– 非常に低カロリーで満腹感が得られる
– 食物繊維が含まれており便秘解消に効果的
– 価格が安く経済的
– 調理が簡単で様々な料理に活用できる
– 他の高カリウム野菜の代替として使用可能

もやしの調理方法として、以下のような工夫をすることでカリウム摂取量をさらに減らすことができます:
– 茹でてから調理に使用する
– 茹で汁は使用せずに捨てる
– 水にさらしてから調理する
– 炒め物の際に出た水分は捨てる

ただし、もやしと一緒に調理する他の食材については注意が必要です。もやし炒めによく使用されるニラ、にんじん、豚肉などの食材のカリウム含有量も考慮して、総合的な食事管理を行うことが重要です。

また、市販のもやし炒めの素やドレッシングなどの調味料にもカリウムが含まれている可能性があるため、使用する際は成分表示を確認することが推奨されます。

透析患者の場合、透析によってカリウムはある程度除去されますが、透析と透析の間の期間(透析間隔)でカリウムが蓄積されるため、やはり食事からのカリウム摂取量の管理は重要です。もやしの場合、カリウム含有量が非常に少ないため、制限の心配はほとんどありません。

免責事項

本サイトでは情報の正確性をチェックしているものの、掲載している数値に万が一誤りがある可能性があります。また、患者様の症状や病状によって制限量は大きく異なるため、食事制限に関しては必ず担当医師にご相談ください。本記事の情報を参考に自己判断で食事制限を行うことは避け、医療従事者の指導のもとで適切な栄養管理を行ってください。

まとめ もやしのカリウム含有量や一般的な摂取目安量は?

最後に、もやしのカリウム含有量についてまとめていきます。

もやしのカリウム含有量は緑豆もやし(茹で)で100gあたり約23mgと非常に少なく、野菜の中でも特に低い水準です。健康な成人であれば通常の摂取に全く問題はありませんが、腎臓病や透析を受けている方でもカリウム制限をほとんど気にせずに摂取できる野菜といえます。

低カロリーで経済的、調理も簡単なため、制限食の強い味方となる食材です。個人の病状により制限量は異なるため、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。