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干し柿はカリウムが多い?含有量や腎臓・透析での制限量も(meqも)

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秋から冬にかけての伝統的な保存食として親しまれている干し柿ですが、カリウムの含有量について気になる方も多いのではないでしょうか。特に腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量は重要な管理項目の一つです。

干し柿は柿を乾燥させることで水分を除去し、甘みを凝縮させた食品です。この乾燥過程により、栄養成分も濃縮されるため、生の柿とは異なる栄養価を持っています。しかし、そのカリウム含有量については詳しく知られていないのが現状です。

本記事では、干し柿のカリウム含有量について詳しく解説し、一般的な摂取目安量から腎臓病や透析を受けている方の制限量まで、幅広い情報をお伝えします。

干し柿はカリウムが多い?含有量や一般的な摂取目安量は?

それではまず、干し柿のカリウム含有量について詳しく解説していきます。

干し柿のカリウム含有量は、100gあたり約670mgとされています。

これは他の食品と比較すると高い含有量といえるでしょう。参考までに、カリウムが多いとされる食品との比較を以下の表にまとめました。

食品名 カリウム含有量(100gあたり)
干し柿 約670mg
生の柿 約170mg
バナナ 約360mg
アボカド 約720mg
ほうれん草 約690mg
プルーン(乾燥) 約730mg

この表からも分かるように、干し柿のカリウム含有量は生の柿の約4倍と大幅に増加しており、ドライフルーツ類の中でも高い水準にあります。

干し柿の特徴として、乾燥により水分が除去されることで、同じ重量でも栄養成分が濃縮されている点が挙げられます。一般的な干し柿1個の重量は約30~50g程度で、比較的小さなサイズですが、カリウム含有量は高くなっています。

例えば、干し柿1個(40g)を食べた場合、約270mgのカリウムを摂取することになります。これは生の柿1個(約200g、カリウム約340mg)と比べると少ないように見えますが、重量当たりで考えると非常に濃縮されていることが分かります。

一般的な成人のカリウム摂取目安量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、男性で1日あたり3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています。この基準から考えると、干し柿1~2個程度の摂取では、カリウム摂取量への影響は中程度といえるでしょう。

しかし、干し柿は甘くて食べやすいため、ついつい複数個摂取してしまいがちです。例えば、干し柿を4個食べた場合、約1,000mgを超えるカリウムを摂取することになり、これは1日の摂取目安量の約30%以上に相当します。

また、市販の干し柿には砂糖が添加されているものもあり、カロリーの観点からも摂取量に注意が必要です。

干し柿のカリウム含有量と腎臓・透析での制限量目安(きちんと医師に相談が必要)

続いては、腎臓病患者や透析患者の方におけるカリウム制限について確認していきます。

腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量管理は非常に重要です。健康な腎臓であれば、余分なカリウムは尿として体外に排出されますが、腎機能が低下している場合、この排出機能が十分に働かないため、血中のカリウム濃度が上昇し、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。

一般的に、腎臓病患者の場合、1日のカリウム摂取量は1,500mg~2,000mg程度に制限されることが多いとされています。透析患者の場合は、さらに厳格な制限が必要で、1日あたり1,500mg以下に抑えることが推奨される場合もあります。

カリウムの単位について説明すると、mg(ミリグラム)の他に、mEq(ミリ当量)という単位も使用されます。カリウムの場合、1mEqは約39mgに相当します。

項目 mg mEq
干し柿100g中のカリウム 670mg 約17.2mEq
干し柿1個(40g)中のカリウム 約270mg 約6.9mEq
腎臓病患者の制限量目安 1,500~2,000mg 約38.5~51.3mEq
透析患者の制限量目安 1,500mg以下 約38.5mEq以下

腎臓病や透析を受けている方の場合、干し柿の摂取については特に慎重な検討が必要です。干し柿1個で約270mgのカリウムを摂取することになるため、1日の制限量が1,500mgの場合、干し柿1個で制限量の約18%を占めることになります。

例えば、干し柿を2個食べた場合、約540mgのカリウムを摂取することになり、これは1日の制限量の約36%に相当するため、他の食品からのカリウム摂取量を大幅に調整する必要があります。

干し柿は特にカリウム含有量が高いドライフルーツであるため、腎臓病や透析を受けている方は、摂取を控えるか、医師や管理栄養士と相談の上で非常に少量に留めることが推奨されます。

また、干し柿には食物繊維も豊富に含まれているため、便秘解消の効果も期待できますが、カリウム制限がある場合は、他の食物繊維源を検討することが適切でしょう。

透析患者の場合、透析によってカリウムはある程度除去されますが、透析と透析の間の期間(透析間隔)でカリウムが蓄積されるため、やはり食事からのカリウム摂取量の管理は重要です。特に、透析前の検査で血清カリウム値が高値を示している場合は、干し柿を含むカリウムを多く含む食品の摂取を制限することが必要になる場合があります。

干し柿以外にも、プルーンやレーズンなどのドライフルーツ類は一般的にカリウム含有量が高いため、これらの食品についても同様の注意が必要です。

免責事項

本サイトでは情報の正確性をチェックしているものの、掲載している数値に万が一誤りがある可能性があります。また、患者様の症状や病状によって制限量は大きく異なるため、食事制限に関しては必ず担当医師にご相談ください。本記事の情報を参考に自己判断で食事制限を行うことは避け、医療従事者の指導のもとで適切な栄養管理を行ってください。

まとめ 干し柿のカリウム含有量や一般的な摂取目安量は?

最後に、干し柿のカリウム含有量についてまとめていきます。

干し柿のカリウム含有量は100gあたり約670mgと非常に高く、1個(40g)あたりでは約270mgです。健康な成人であれば適量の摂取に問題はありませんが、腎臓病や透析を受けている方は摂取量に特に注意が必要な食品です。

ドライフルーツ類は一般的にカリウムが濃縮されているため、制限がある方は避けるか極少量に留めることが重要です。個人の病状により制限量は異なるため、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。