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ごぼうはカリウムが多い?含有量や腎臓・透析での制限量も(meqも)

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食物繊維が豊富な根菜として親しまれているごぼうですが、カリウムの含有量について気になる方も多いのではないでしょうか。特に腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量は重要な管理項目の一つです。

ごぼうは食物繊維、イヌリン、ポリフェノールなどが豊富に含まれており、きんぴらごぼう、ごぼうサラダ、煮物など様々な料理で使用される野菜です。独特の香りと食感があり、腸内環境の改善や便秘解消効果が期待されています。しかし、そのカリウム含有量については詳しく知られていないのが現状です。

本記事では、ごぼうのカリウム含有量について詳しく解説し、一般的な摂取目安量から腎臓病や透析を受けている方の制限量まで、幅広い情報をお伝えします。

ごぼうはカリウムが多い?含有量や一般的な摂取目安量は?

それではまず、ごぼうのカリウム含有量について詳しく解説していきます。

ごぼうのカリウム含有量は、生ごぼうで100gあたり約320mg、茹でごぼうで100gあたり約210mgとされています。

これは他の食品と比較すると中程度から高めの含有量といえるでしょう。参考までに、カリウムが多いとされる食品との比較を以下の表にまとめました。

食品名 カリウム含有量(100gあたり)
ごぼう(生) 約320mg
ごぼう(茹で) 約210mg
ごぼう(きんぴら) 約280mg
にんじん 約300mg
大根 約230mg
れんこん 約440mg

この表からも分かるように、ごぼうのカリウム含有量は根菜類の中では中程度で、れんこんと比較すると控えめですが、大根よりは高い水準です。茹でることでカリウム含有量が約34%減少することが特徴的です。

ごぼうの特徴として、約65%が水分で構成されており、100gあたりのカロリーも65kcal程度と比較的低い点が挙げられます。また、ごぼうには食物繊維が豊富に含まれており、100gあたり約5.7gの食物繊維を摂取できます。

例えば、きんぴらごぼう1人分(ごぼう約50g)では約160mgのカリウムを摂取することになります。ごぼうサラダ1人分(ごぼう約40g)では約128mgのカリウム摂取となります。

一般的な成人のカリウム摂取目安量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、男性で1日あたり3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています。この基準から考えると、ごぼうを通常の摂取量で食べる分には、カリウム摂取量への影響は中程度といえるでしょう。

ただし、ごぼうを健康効果を期待して大量に摂取する場合は、総カリウム摂取量に注意が必要です。特に、ごぼう茶として摂取する場合や、食物繊維の効果を期待して多量摂取する場合は注意が必要です。

ごぼうの調理法によってもカリウム含有量は変化します:
– 生のまま(サラダ):カリウム含有量が最も高い
– 茹でごぼう:茹で汁にカリウムが溶け出すため含有量が減少
– きんぴらごぼう:炒めることで水分が減少し、調味料の影響もある
– ごぼうの煮物:煮汁にカリウムが溶け出すため、煮汁を摂取しなければカリウム摂取量を減らせる

また、ごぼうは皮に栄養成分が多く含まれていますが、皮にもカリウムが含まれているため、皮を厚めに除くことでカリウム摂取量をやや減らすことも可能です。

ごぼうのカリウム含有量と腎臓・透析での制限量目安(きちんと医師に相談が必要)

続いては、腎臓病患者や透析患者の方におけるカリウム制限について確認していきます。

腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量管理は非常に重要です。健康な腎臓であれば、余分なカリウムは尿として体外に排出されますが、腎機能が低下している場合、この排出機能が十分に働かないため、血中のカリウム濃度が上昇し、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。

一般的に、腎臓病患者の場合、1日のカリウム摂取量は1,500mg~2,000mg程度に制限されることが多いとされています。透析患者の場合は、さらに厳格な制限が必要で、1日あたり1,500mg以下に抑えることが推奨される場合もあります。

カリウムの単位について説明すると、mg(ミリグラム)の他に、mEq(ミリ当量)という単位も使用されます。カリウムの場合、1mEqは約39mgに相当します。

項目 mg mEq
ごぼう100g(生)中のカリウム 320mg 約8.2mEq
ごぼう100g(茹で)中のカリウム 210mg 約5.4mEq
きんぴらごぼう50g中のカリウム 約140mg 約3.6mEq
腎臓病患者の制限量目安 1,500~2,000mg 約38.5~51.3mEq
透析患者の制限量目安 1,500mg以下 約38.5mEq以下

腎臓病や透析を受けている方の場合、ごぼうの摂取については慎重な検討が必要です。きんぴらごぼう50gで約140mgのカリウムを摂取することになるため、1日の制限量が1,500mgの場合、制限量の約9%を占めることになります。

ごぼうのカリウム摂取量を減らすための調理法:
1. 茹でる:茹で汁にカリウムが溶け出すため、茹で汁は使用しない
2. 薄切りにして水にさらす:切った後に水にさらすことで、さらにカリウムを減らせる
3. 茹でこぼし:一度茹でてから調理に使用する
4. 皮を厚めに除く:皮周辺にもカリウムが含まれているため
5. 細切りにして流水で洗う:表面積を増やすことでカリウムが溶け出しやすくなる

ごぼうの摂取における注意点:
– 摂取量を制限する:1回30~50g程度に留める
– 調理法を工夫する:必ず茹でてから使用
– 他の根菜類との組み合わせを避ける:同日ににんじんやれんこんを摂取する場合は調整
– 頻度を調整する:毎日ではなく、週に数回程度に留める

ごぼうを使用した料理についても注意:
– きんぴらごぼう:ごぼうの使用量を通常の半分程度に減らす
– ごぼうサラダ:生のまま使用するため、使用量を制限
– ごぼうの煮物:煮汁にカリウムが溶け出すため、煮汁は控えめに
– ごぼう茶:ごぼうの成分が濃縮されているため、摂取量に注意

ごぼうには以下のような栄養的なメリットもありますが、制限下では摂取量の調整が重要です:
– 食物繊維:便秘解消効果、腸内環境の改善
– イヌリン:血糖値の上昇抑制効果
– ポリフェノール:抗酸化作用が期待される
– ビタミンE:抗酸化作用
– 葉酸:貧血予防に効果的

ごぼうの代替として、よりカリウム含有量の少ない野菜を検討することも重要です:
– もやし(茹で):約23mg/100g
– 白菜:約220mg/100g
– キャベツ:約200mg/100g
– こんにゃく:約33mg/100g(食感の代替として)

また、ごぼうの健康効果を期待する場合の代替方法:
– 食物繊維:寒天、こんにゃく、海藻類から摂取
– 便秘解消:水分摂取量の調整(制限内で)、適度な運動
– 腸内環境改善:乳酸菌食品の適量摂取

透析患者の場合、透析によってカリウムはある程度除去されますが、透析と透析の間の期間(透析間隔)でカリウムが蓄積されるため、やはり食事からのカリウム摂取量の管理は重要です。ごぼうの場合、カリウム含有量が比較的高く、食物繊維が豊富なため、摂取量を制限するか、適切な調理法を用いることが推奨されます。

免責事項

本サイトでは情報の正確性をチェックしているものの、掲載している数値に万が一誤りがある可能性があります。また、患者様の症状や病状によって制限量は大きく異なるため、食事制限に関しては必ず担当医師にご相談ください。本記事の情報を参考に自己判断で食事制限を行うことは避け、医療従事者の指導のもとで適切な栄養管理を行ってくださ