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大根はカリウムが多い?含有量や腎臓・透析での制限量も(meqも)

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日本の食卓に欠かせない野菜である大根ですが、カリウムの含有量について気になる方も多いのではないでしょうか。特に腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量は重要な管理項目の一つです。

大根は煮物、サラダ、漬物、おろしなど様々な調理法で食べられる野菜で、水分が多く低カロリーであることから、健康的な食材として親しまれています。また、消化酵素を含んでいるため消化を助ける効果も期待されています。しかし、そのカリウム含有量については詳しく知られていないのが現状です。

本記事では、大根のカリウム含有量について詳しく解説し、一般的な摂取目安量から腎臓病や透析を受けている方の制限量まで、幅広い情報をお伝えします。

大根はカリウムが多い?含有量や一般的な摂取目安量は?

それではまず、大根のカリウム含有量について詳しく解説していきます。

大根のカリウム含有量は、100gあたり約230mgとされています。

これは他の食品と比較すると中程度の含有量といえるでしょう。参考までに、カリウムが多いとされる食品との比較を以下の表にまとめました。

食品名 カリウム含有量(100gあたり)
大根(根・生) 約230mg
大根(根・茹で) 約180mg
大根の葉 約400mg
キャベツ 約200mg
白菜 約220mg
ほうれん草 約690mg

この表からも分かるように、大根のカリウム含有量は葉物野菜と比較すると少なく、根菜類の中では中程度です。注目すべきは、茹でることでカリウム含有量が約20%減少することです。

大根の特徴として、水分含有量が非常に高く(約95%)、100gあたりのカロリーも18kcal程度と低い点が挙げられます。そのため、比較的多く摂取しても総カリウム摂取量への影響は限定的です。

例えば、大根おろし大さじ2杯分(約30g)では約70mgのカリウムを摂取することになります。また、煮物などで使用される大根の輪切り1枚(約80g)では約180mgのカリウム摂取となります。

一般的な成人のカリウム摂取目安量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、男性で1日あたり3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています。この基準から考えると、大根を日常的な野菜として適量摂取する分には、カリウム摂取量への影響は軽微といえるでしょう。

ただし、大根を大量に摂取する場合や、大根の葉も一緒に摂取する場合は、総カリウム摂取量に注意が必要です。特に大根の葉は根の部分よりもカリウム含有量が高いため、葉も食べる場合は摂取量を考慮することが重要です。

また、大根の調理法によってもカリウム含有量は変化します。茹でることでカリウムが湯に溶け出すため、茹で大根のカリウム含有量は生の大根よりも少なくなります。

大根のカリウム含有量と腎臓・透析での制限量目安(きちんと医師に相談が必要)

続いては、腎臓病患者や透析患者の方におけるカリウム制限について確認していきます。

腎臓病を患っている方や透析を受けている方にとって、カリウムの摂取量管理は非常に重要です。健康な腎臓であれば、余分なカリウムは尿として体外に排出されますが、腎機能が低下している場合、この排出機能が十分に働かないため、血中のカリウム濃度が上昇し、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。

一般的に、腎臓病患者の場合、1日のカリウム摂取量は1,500mg~2,000mg程度に制限されることが多いとされています。透析患者の場合は、さらに厳格な制限が必要で、1日あたり1,500mg以下に抑えることが推奨される場合もあります。

カリウムの単位について説明すると、mg(ミリグラム)の他に、mEq(ミリ当量)という単位も使用されます。カリウムの場合、1mEqは約39mgに相当します。

項目 mg mEq
大根100g(生)中のカリウム 230mg 約5.9mEq
大根100g(茹で)中のカリウム 180mg 約4.6mEq
大根輪切り1枚(80g・生)中のカリウム 約180mg 約4.6mEq
腎臓病患者の制限量目安 1,500~2,000mg 約38.5~51.3mEq
透析患者の制限量目安 1,500mg以下 約38.5mEq以下

腎臓病や透析を受けている方の場合、大根の摂取については比較的制限が少ないと考えられます。大根100gで約230mgのカリウム摂取となるため、1日の制限量が1,500mgの場合でも、適量であれば摂取可能な野菜といえるでしょう。

特に、大根を茹でることでカリウム含有量を約20%減らすことができるため、腎臓病や透析患者の方には茹で大根として摂取することが推奨される場合があります。茹で汁にカリウムが溶け出すため、茹で汁は使用せずに捨てることが重要です。

大根の調理方法として、以下のような工夫をすることでカリウム摂取量をさらに減らすことができます:
– 薄切りにして水にさらす
– 茹でこぼしを行う
– 一度茹でてから調理に使用する

また、大根おろしとして摂取する場合、生の状態での摂取となるため、摂取量に注意が必要です。ただし、一度に摂取する量は比較的少ないため、適量であれば大きな問題はないでしょう。

大根の葉については、根の部分よりもカリウム含有量が高いため、腎臓病や透析患者の方は摂取を控えるか、医師や管理栄養士に相談することが重要です。

透析患者の場合、透析によってカリウムはある程度除去されますが、透析と透析の間の期間(透析間隔)でカリウムが蓄積されるため、やはり食事からのカリウム摂取量の管理は重要です。大根の場合、適切な調理法を用いることで、比較的安心して摂取できる野菜の一つといえるでしょう。

免責事項

本サイトでは情報の正確性をチェックしているものの、掲載している数値に万が一誤りがある可能性があります。また、患者様の症状や病状によって制限量は大きく異なるため、食事制限に関しては必ず担当医師にご相談ください。本記事の情報を参考に自己判断で食事制限を行うことは避け、医療従事者の指導のもとで適切な栄養管理を行ってください。

まとめ 大根のカリウム含有量や一般的な摂取目安量は?

最後に、大根のカリウム含有量についてまとめていきます。

大根のカリウム含有量は100gあたり約230mg(生)、約180mg(茹で)と中程度で、水分が多く低カロリーな野菜です。健康な成人であれば日常的な摂取に問題はありませんが、腎臓病や透析を受けている方でも茹でて調理することで比較的安心して摂取できる野菜といえます。

調理法を工夫することでカリウム摂取量を減らすことが可能です。個人の病状により制限量は異なるため、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。