ダイエットや健康志向の方に注目されているチョコレートですが、脂質の含有量について気になる方も多いのではないでしょうか。特にダイエット中の方や、体重管理を気にされる方にとって、脂質の摂取量は重要な関心事の一つです。
チョコレートはカカオ豆を主原料とした菓子類で、ポリフェノール、テオブロミン、カフェイン、鉄、マグネシウム、亜鉛などが豊富に含まれています。ミルクチョコレート、ダークチョコレート、ホワイトチョコレート、生チョコレートなど様々な種類で楽しまれており、嗜好性の高さと手軽さで注目されている食品です。しかし、その脂質含有量については詳しく知られていないのが現状です。
本記事では、チョコレートの脂質含有量について詳しく解説し、一般的な摂取目安量からダイエットの観点から注意することまで、幅広い情報をお伝えします。
チョコレートは脂質が多い?含有量(100g)や一般的な摂取目安量は?
それではまず、チョコレートの脂質含有量について詳しく解説していきます。
チョコレートの脂質含有量は、種類により100gあたり約28.7g~39.2gと極めて高い含有量です。
これは他の食品と比較すると極めて高い含有量といえるでしょう。参考までに、脂質が多いとされる食品との比較を以下の表にまとめました。
食品名 | 脂質含有量(100gあたり) |
---|---|
ホワイトチョコレート | 約39.2g |
ミルクチョコレート | 約34.1g |
ダークチョコレート(70%) | 約32.8g |
ダークチョコレート(85%) | 約28.7g |
生チョコレート | 約36.5g |
チョコレートクッキー | 約24.2g |
バター | 約81.0g |
アーモンド | 約51.8g |
この表からも分かるように、チョコレートの脂質含有量は食品全体の中でも極めて高く、特にホワイトチョコレートは非常に高い脂質を含有しています。
チョコレートの特徴として、カカオバター由来の脂質が主成分である点が挙げられます。チョコレートに含まれる脂質の構成は、飽和脂肪酸が約60%を占め、パルミチン酸やステアリン酸などが含まれます。また、不飽和脂肪酸が約40%でオレイン酸やリノール酸などが含まれており、ココアバター特有の脂肪酸組成となっています。ミルクチョコレートの場合は乳脂肪も加わり、生チョコレートでは生クリーム由来の動物性脂肪も追加されます。コレステロールはミルクチョコレートで約7mg/100g、ホワイトチョコレートで約15mg/100g含まれています。
例えば、ミルクチョコレート1枚(約50g)では約17.1gの脂質を摂取することになります。ダークチョコレート1かけ(約5g)では約1.4gの脂質摂取となります。
一般的な成人の脂質摂取目安量は、総エネルギー摂取量の20~30%とされています。1日2,000kcalの場合、脂質摂取量は約44~67g程度が適切とされています。この基準から考えると、チョコレートの摂取量を極めて厳格に制限することが必要といえるでしょう。
チョコレートの種類による脂質含有量は極めて高い水準で異なります。ホワイトチョコレートでは約39.2g/100g、ミルクチョコレートでは約34.1g/100g、ダークチョコレート(70%)では約32.8g/100g、ダークチョコレート(85%)では約28.7g/100g、生チョコレートでは約36.5g/100g、チョコレートクッキーでは約24.2g/100gとなっています。
また、製造方法や添加物によっても脂質含有量は変化します。ナッツ入りチョコレートでは追加の植物性脂肪により脂質含有量が増加し、キャラメル入りチョコレートでは砂糖と共に脂質も増加します。糖質オフチョコレートでは代替甘味料を使用しているものの脂質含有量は変わらず、低脂肪を謳うチョコレートでも一般食品と比較すると依然として高脂質となっています。
チョコレートの脂質含有量とダイエットの観点から注意すること(適量摂取が重要)
続いては、チョコレートの脂質がダイエットの観点から注意すべき点について確認していきます。
チョコレートに含まれる脂質は、ダイエットにおいて様々な注意点があります。適量摂取を心がけることで以下の点に注意が必要です。
極めて高い脂質含有量による危険性
チョコレートは100gあたり約28.7g~39.2gという極めて高い脂質を含有しており、食品全体の中でも最高水準の脂質密度を持っています。一般的なミルクチョコレート1枚(50g)で約17.1gの脂質を摂取し、これは1日の脂質摂取目安量の約4分の1から3分の1に相当します。少量でも大量の脂質を摂取することになるため、1日5~10g程度の極めて少量摂取でも脂質摂取量に大きな影響を与えます。健康効果を期待してダークチョコレートを摂取する場合でも、脂質含有量は依然として極めて高いため注意が必要です。
砂糖との組み合わせによる最悪の栄養バランス
チョコレート