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ステンレスパイプの規格は?寸法と種類(外径・肉厚・長さ・JIS規格・用途・圧力定格・材質記号など)

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ステンレスパイプの規格は、外径・肉厚・長さ・材質記号・用途によって多くの種類が定められています。

JIS規格を中心にしたステンレスパイプの寸法体系を理解することは、適切な材料選定と施工品質の確保に不可欠です。

本記事では、ステンレスパイプの主要規格・寸法体系・材質記号・圧力定格・用途別の選び方まで詳しく解説していきます。

ステンレスパイプを選定・使用するすべての方に役立つ内容を目指しています。

ステンレスパイプの規格体系:JIS規格の概要

それではまず、ステンレスパイプの規格体系とJIS規格の概要から解説していきます。

日本では主にJIS G 3459(配管用ステンレス鋼鋼管)とJIS G 3463(ボイラー・熱交換器用ステンレス鋼鋼管)などの規格がステンレスパイプを規定しています。

主要JIS規格の種類

JIS規格番号 名称 主な用途
JIS G 3459 配管用ステンレス鋼鋼管 流体輸送・一般配管
JIS G 3463 ボイラー・熱交換器用ステンレス鋼鋼管 高温・高圧環境
JIS G 3448 一般配管用ステンレス鋼製管継手 建築・設備配管
JIS G 3446 機械構造用ステンレス鋼鋼管 構造部品・機械部品

材質記号の体系と読み方

ステンレスパイプの材質記号はSUS(Steel Use Stainless)に続く数字で種類を表しています。

例えば「SUS304TP」であれば、SUS304材のパイプ(TP=Tube for Piping)を意味します。

最も広く使用されるのはSUS304とSUS316で、塩素イオンや酸性環境ではSUS316Lが選ばれることが多い傾向にあります。

スケジュール番号と肉厚の関係

ステンレスパイプの肉厚は米国規格に由来するスケジュール番号(Sch5S・Sch10S・Sch20S・Sch40S・Sch80S等)でも表記されます。

スケジュール番号が大きいほど肉厚が厚く、圧力定格が高くなります。

Sch5SやSch10Sは薄肉管として、Sch40Sは標準管として広く使用されています。

ステンレスパイプの寸法体系

続いては、ステンレスパイプの外径・肉厚・長さの寸法体系について詳しく確認していきます。

正確な寸法情報の把握が、適切な材料選定と接続設計の基盤となります。

外径と呼び径の関係

ステンレスパイプのサイズは「呼び径(A呼称またはB呼称)」で表記されることが多く、外径とは必ずしも一致しない点に注意が必要です。

ステンレスパイプの主要サイズ例(JIS G 3459):

呼び径6A(1/8B):外径10.5mm

呼び径15A(1/2B):外径21.7mm

呼び径25A(1B):外径34.0mm

呼び径50A(2B):外径60.5mm

呼び径100A(4B):外径114.3mm

肉厚の選定と圧力定格

肉厚の選定は使用圧力・温度・流体の腐食性・施工条件を考慮して行います。

許容圧力の計算にはBarlow式(P=2St/D:P:圧力、S:許容応力、t:肉厚、D:外径)が用いられ、安全率を考慮した肉厚設計が必要です。

高圧配管ではスケジュール番号の大きい厚肉パイプを選定し、設計圧力に対して十分な安全余裕を確保することが求められます。

標準長さと在庫品の入手性

ステンレスパイプの標準長さは4mまたは6mが一般的で、定尺品として流通しています。

よく使用される規格品(SUS304・呼び径15A〜100A・Sch10S〜Sch40S程度)は比較的入手しやすく、特殊寸法や大径品では納期が長くなることがあります。

材料調達の計画には、入手性と納期を含めた検討が欠かせません。

用途別のステンレスパイプ選定

続いては、用途別のステンレスパイプの選定ポイントについて詳しく見ていきます。

食品・医療用途の要件

食品・飲料・医薬品用途では、衛生性・清浄性・表面品質に特に高い要求が課されます。

内面の表面粗さRa0.8μm以下の電解研磨仕上げが一般的に要求され、SUS316L材が標準的に採用されています。

食品・医療用ステンレスパイプの選定要件

・材質:SUS316Lを標準とし、高塩素環境では高合金材を検討

・内面仕上げ:電解研磨(Ra0.4〜0.8μm以下)

・継手・接続方式:衛生継手(SMS・DIN11851等)の使用

・溶接:完全溶け込み・バックシールド溶接の実施

化学プラント用途の選定

化学プラントでは取り扱い流体の腐食性に応じた材質選定が最重要です。

塩素系薬品にはSUS316L、強酸にはハステロイ・インコネルなどの高合金材が検討対象となります。

圧力・温度条件も厳しいため、配管設計には各規格(JIS・ASME等)に基づいた厳密な強度計算が必要です。

建築・設備配管用途の選定

給水・給湯・空調配管などの建築設備用途では、コストと耐腐食性のバランスを考慮してSUS304が広く使用されています。

薄肉管(Sch5S・Sch10S)が軽量化とコスト削減に有効で、プレスフィット接続(プレス式継手)の普及により施工効率が大幅に向上しています。

建築用途では給水装置工事主任技術者などの資格を持つ施工者による適正な施工管理が求められます。

まとめ

ステンレスパイプの規格は、JIS規格を中心に外径・肉厚・材質・用途によって細かく体系化されています。

SUS304とSUS316Lの材質選択・スケジュール番号による肉厚選定・圧力定格の確認という3つの軸を基本として、使用環境と要求品質に合ったパイプを選定することが重要です。

食品・医療・化学・建築と用途によって要求仕様が大きく異なるため、本記事の情報を参考に適切なステンレスパイプ選定を行っていただければ幸いです。