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分電盤ブレーカーの種類は?漏電ブレーカーとの違いも(配線用遮断器・漏電遮断器・感震ブレーカー・交換・増設など)

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分電盤の中には複数種類のブレーカーが収められており、それぞれが異なる役割を担っています。

「漏電ブレーカーと配線用遮断器はどう違うのか」「感震ブレーカーとはどんな装置なのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、分電盤に使用されるブレーカーの種類と役割・漏電ブレーカーとの違い・交換や増設の際に知っておくべき知識を詳しく解説していきます。

分電盤ブレーカーには主幹・漏電・配線用の3種類がある

それではまず、分電盤に使用される主なブレーカーの種類と役割について解説していきます。

分電盤に収められているブレーカーは大きく3種類に分類されます。

分電盤ブレーカーの3分類

①主幹ブレーカー:建物全体への電力供給を制御する最上位のブレーカー

②漏電ブレーカー(漏電遮断器):漏電を検知して電気を遮断する安全装置

③分岐ブレーカー(配線用遮断器):各回路への電力供給と過電流保護を担う

主幹ブレーカーは分電盤の最上部に設置され、建物全体への電力供給をON/OFFできるメインスイッチです。

容量は30A・40A・50A・60A・75A・100Aなどがあり、建物の電力使用量に応じて適切な容量のものが選定されます。

漏電ブレーカー(漏電遮断器)は、漏電電流が30mAを超えた場合に0.1秒以内に電気を遮断する安全装置で、感電事故や漏電火災を防ぐために現代の住宅では必須の装置です。

分岐ブレーカー(配線用遮断器)は各部屋や各機器への個別回路を管理し、過電流が発生した際にその回路だけを遮断する機能を持ちます。

漏電ブレーカーと配線用遮断器の違い

続いては、漏電ブレーカーと配線用遮断器の具体的な違いについて確認していきます。

この2つは外見が似ているため混同されやすいですが、機能・構造・用途に明確な違いがあります。

項目 漏電ブレーカー(漏電遮断器) 配線用遮断器
遮断機能 漏電検知+過電流遮断 過電流遮断のみ
動作電流 漏電電流30mA以上で作動 定格電流以上の過電流で作動
テストボタン あり(定期テスト推奨) なし
主な設置場所 主幹・水回り回路・全体保護 各分岐回路(照明・コンセントなど)
価格 配線用遮断器より高価 比較的安価

漏電ブレーカーは漏電検知機能を内蔵しているため、配線用遮断器よりも本体が厚みを持ち、テストボタンが付いています。

定期的にテストボタンを押して動作確認をすることが、漏電ブレーカーの適切な維持管理につながります。

水回り(洗面所・浴室・キッチン・洗濯機置場)への回路は漏電ブレーカーで保護することが電気設備技術基準で推奨されています

感震ブレーカーとその他の特殊ブレーカー

続いては、感震ブレーカーをはじめとした特殊ブレーカーの種類と特徴について確認していきます。

近年の分電盤では、従来の過電流・漏電対応ブレーカーに加え、さまざまな機能を持つ特殊ブレーカーが普及しています。

種類 機能 特徴
感震ブレーカー 地震発生時に自動遮断 震度5強以上で主幹を自動OFF・通電火災防止
太陽光連携対応ブレーカー 太陽光発電の逆潮流管理 売電・自家消費の切り替え制御
EV充電対応ブレーカー 電気自動車充電回路の管理 200V・大電流回路に対応
スマートブレーカー HEMS連携・遠隔監視 スマートフォンで使用電力を確認・制御

感震ブレーカーは、大規模地震発生後の「通電火災」を防ぐために東京都をはじめとした自治体が導入を推進しています。

分電盤の主幹に組み込まれるタイプと、分電盤に後付けするアダプタータイプがあります。

感震ブレーカーの設置は義務ではありませんが、防災対策として非常に有効な装置です

ブレーカーの交換・増設時の注意点

続いては、ブレーカーの交換・増設を行う際の注意点について確認していきます。

ブレーカーの交換や増設は、電気工事士の資格が必要な作業です。

無資格での電気工事は電気工事士法違反となりますので、必ず有資格者に依頼しましょう。

ブレーカー交換・増設時の確認事項

①現在の分電盤の主幹容量と空きスペースを確認する

②増設するブレーカーのアンペア数と種類を適切に選定する

③分電盤のメーカー・シリーズに対応したブレーカーを使用する(互換性確認)

④増設後に分電盤の総負荷が主幹容量を超えないか計算する

分電盤のブレーカーはメーカーや製品シリーズによって互換性が異なるため、同一メーカーの適合品を使用することが原則です。

異なるメーカーのブレーカーを流用することは、接触不良や過熱の原因となる危険があります。

交換や増設の前には必ず現状の分電盤の仕様を確認し、適合する製品を選定するよう心がけましょう。

まとめ

本記事では、分電盤ブレーカーの主幹・漏電・配線用の3種類の違いから、感震ブレーカーなどの特殊ブレーカーの特徴・交換・増設時の注意点まで解説しました。

漏電ブレーカーと配線用遮断器は外見が似ていますが機能が異なり、それぞれが異なる役割を担っています。

感震ブレーカーは通電火災防止の観点から導入が推奨される重要な安全装置です。

ブレーカーの交換・増設は必ず有資格者に依頼し、互換性の確認と容量計算を適切に行うことが安全な電気環境を維持するための基本となります。