罹の読み方は?意味や部首、使われる熟語も解説!
「罹」は、日常的によく目にする漢字ではないため、読み方や意味に迷いやすい字です。
とくに「罹患」という熟語では見かけても、漢字一字で使う機会は多くありません。
この記事では、「罹」の音読みと訓読み、意味、部首、画数、熟語での使われ方をわかりやすく解説します。
医療に関する文章を読むときにも役立つよう、似た漢字との違いや使う際の注意点も確認していきましょう。
罹の読み方と基本的な意味

それではまず罹の読み方と意味について解説していきます。
音読み「リ」と訓読み「かかる」
「罹」は音読みで「リ」、訓読みで「かかる」と読みます。
「罹」のもっともよく使われる読み方は、音読みの「リ」です。
実際には「罹患」と書いて「りかん」、「罹災」と書いて「りさい」のように、熟語の中で読むことがほとんどでしょう。
訓読みの「かかる」は、病気や災難などを受ける意味で使われます。
ただし、現代の一般的な文章では「罹る」と単独で書く場面は少なく、「病気にかかる」とひらがなや別の漢字で表すことが多い傾向です。
たとえば、「インフルエンザに罹る」と書いても誤りではありません。とはいえ、会話ややわらかい案内文では「インフルエンザにかかる」のほうが自然に伝わります。
「罹」は常用漢字ではないため、新聞記事、医療文書、行政資料などでは、読み仮名が添えられることもあります。
読み方がわからない読者を想定する文章では、最初に「罹患 りかん」と示す配慮があると親切です。
罹の主な読み方
音読み リ
訓読み かかる
代表的な熟語 罹患、罹災、罹病
「罹」は、何かに偶然触れるという意味の「掛かる」とは少し異なります。
病気、災害、困難など、自分にとって望ましくない事柄を受ける文脈で使われる点を押さえておきましょう。
病気や災難を受ける意味
「罹」には、病気や災難などに遭う、または受けるという意味があります。
この字が表す対象は、基本的に好ましくない出来事です。
病気に関して使う場合は、ある病気を発症したり、その病気にかかったりすることを指します。
「がんに罹患する」「感染症に罹患する」といった表現は、医療機関の説明や統計資料でよく使われます。
一方、災害に関する場合には、「火災に罹災する」「水害で罹災した」のように用いられます。
「罹患」は病気、「罹災」は災害というように、後ろに続く漢字で受けた事柄の種類を示すのが特徴です。
日常会話で「罹」という字を単独で使うと、やや硬く専門的な印象になります。
友人に体調を尋ねるなら、「病気に罹ったのですか」よりも、「体調を崩したのですか」や「病気にかかったのですか」のほうが場面になじむでしょう。
「罹」は、病気や災害などの望ましくない事柄を受ける意味で使われる漢字です。
前後の語によって、病気に関する意味か、災害に関する意味かを読み取れます。
「罹患」は診断や統計に関わる文章で使われやすく、個人を責めるような意味は含みません。
言葉の硬さを理解し、相手や文章の目的に応じて使い分けることが大切です。
罹の部首と漢字の成り立ち
続いては罹の部首や字の構成を確認していきます。
網を表す部首と画数
「罹」の部首は「あみがしら」で、部首名では「网部」に分類されます。
「罹」の総画数は16画です。
上の部分は「あみがしら」と呼ばれ、網に関わる意味を含む漢字によく見られます。
下の「維」に似た部分には、鳥を表す要素や、つながりを示す要素が含まれています。
漢和辞典では、部首の一覧から探す場合に「网部」の6画として掲載されることがあります。
辞書によっては旧字体や部首の数え方に見え方の違いがあるため、画数だけで探せないときは読みから引く方法も便利です。
「罹」は形が複雑なので、「羅」「離」「維」と見間違えやすい漢字でもあります。
とくに上部の「あみがしら」を「四」として扱わないよう、横線と囲みの形を丁寧に確認すると書き分けやすくなります。
罹の基本情報
部首 网部 あみがしら
総画数 16画
音読み リ
訓読み かかる
部首は漢字の意味を大まかに推測したり、辞書で探したりする手掛かりになります。
パソコンやスマートフォンで入力する場合も、「りかん」と読みを入れて候補から選ぶと、誤字を防ぎやすいでしょう。
「罹」に含まれる捕らえるイメージ
「罹」には、網にかかるように何かを受けて逃れにくい状態になるイメージがあります。
漢字の上部にある「あみがしら」は、網を意味する形です。
そこから、何かに引っかかる、巻き込まれる、避けにくい事態を受けるという意味につながったと考えると理解しやすいでしょう。
もちろん、現代日本語で「罹」を使う際に、実際の網を意識する必要はありません。
しかし、病気や災害のように、本人が望んでいなくても起こり得る出来事に使われる理由はイメージしやすくなります。
たとえば「病に罹る」は、病気という状態にとらわれることを表す硬い言い方です。単なる接触ではなく、影響を受けた結果に焦点があります。
同じ「かかる」でも、「電話がかかる」「時間がかかる」のような意味には「罹」は使えません。
「罹」は使える範囲が限られた漢字であり、何にでも置き換えられる表記ではない点に注意が必要です。
「罹」は、望まない事柄に巻き込まれたり、その影響を受けたりする場面に合う漢字です。
電話、費用、時間などについて「罹」を使うのは不自然です。
字の成り立ちを知ると、熟語を暗記するだけでなく、使える文脈も判断しやすくなります。
意味を広げすぎず、病気や災害に関係する語として覚えるのがおすすめです。
罹を使う熟語とそれぞれの意味
続いては罹を含む代表的な熟語を確認していきます。
医療分野で使われる罹患と罹病
医療分野で最もよく見かける熟語は「罹患」で、病気にかかることを意味します。
「罹患」は、特定の病気を発症した人や、その病気にかかった状態を表す言葉です。
「罹患率」は、ある集団のうち一定期間に病気にかかった人の割合を示す統計用語として使われます。
「有病率」と混同されることがありますが、有病率はある時点で病気を持っている人の割合を表す語です。
一方の罹患率は、新たに発生した病気に注目する場面で用いられます。
「罹病」も病気にかかる意味ですが、現代では「罹患」ほど頻繁に目にする語ではありません。
医療説明では、専門用語を並べるだけでなく、必要に応じて「病気にかかる」と言い換えると、幅広い読者に伝わります。
| 熟語 | 読み方 | 意味 | 使われやすい場面 |
|---|---|---|---|
| 罹患 | りかん | 病気にかかること | 診療、統計、医療記事 |
| 罹患率 | りかんりつ | 一定期間に病気にかかった割合 | 疫学、調査報告 |
| 罹病 | りびょう | 病気にかかること | 医学的な文章 |
| 罹病期間 | りびょうきかん | 病気にかかっている期間 | 医療記録、研究資料 |
表にある語は、主に医療や保健に関わる文章で使われます。
会話文では「罹患率が高い」などの定着した表現を除き、平易な言葉に置き換えると理解されやすくなります。
自然な使用例
この地域では、冬季にインフルエンザの罹患率が上がる傾向があります。
医師から、持病に罹患している場合の注意点を説明されました。
「罹患する」は、病名と組み合わせて使うのが基本です。
「疲労に罹患する」のように、病名ではない語に安易に付けるのは避けましょう。
災害に関わる罹災と被災
「罹災」は火災や風水害などの災害を受けることを表す熟語です。
「罹災」は「りさい」と読み、災害に遭ったことを意味します。
自治体が発行する「罹災証明書」は、住家などが災害による被害を受けた事実や被害の程度を証明する書類です。
地震、台風、豪雨、火災などの後に、支援制度や保険の手続きで必要になる場合があります。
似た言葉の「被災」も災害を受ける意味ですが、こちらは災害に遭うこと全般に広く使われます。
「罹災証明書」は行政上の定着した名称なので、「被災証明書」と勝手に言い換えないことが重要です。
| 言葉 | 読み方 | 主な意味 | 使い分けの目安 |
|---|---|---|---|
| 罹災 | りさい | 災害を受けること | 行政手続き、証明書名 |
| 罹災証明書 | りさいしょうめいしょ | 住家の被害程度を証明する書類 | 公的支援の申請 |
| 被災 | ひさい | 災害に遭うこと | 報道、一般的な説明 |
| 被災者 | ひさいしゃ | 災害を受けた人 | 支援、報道、案内 |
罹災と被災は近い意味ですが、使われる場面には違いがあります。
日常的なニュースでは「被災地」「被災者」が自然であり、書類名や制度名では正式な名称を確認する必要があります。
文章で見かける罹ると罹り
「罹る」は、病気や災難を受ける意味を持つ動詞として使われます。
「罹る」は訓読みで「かかる」と読みます。
古い文章、文学作品、改まった説明文では、「病に罹る」「災いに罹る」といった表現が見られます。
連用形の「罹り」は、「病に罹り、長期の療養を要した」のように書くことができます。
ただし、現代の公用文や一般向けの案内では、漢字が難しく読みづらく感じられる場合もあるでしょう。
読者に正確に伝えることを優先するなら、「病気にかかる」「災害に遭う」とする選択も有効です。
文章全体が硬い文体なら「罹る」がなじみますが、親しみやすい記事に一字だけ使うと浮いて見えることがあります。
「罹る」は正しい表記ですが、日常的な文章では「かかる」とひらがなで書くほうが読みやすい場合があります。
熟語の「罹患」「罹災」は、定着した表現として漢字表記がよく用いられます。
言葉を選ぶときは、正しさだけでなく、想定する読者がすぐ読めるかどうかも考えましょう。
難しい漢字を使う場合には、初出時に読み仮名を添える方法もあります。
似た言葉との違いと使い分け
続いては罹と似た表現の違いを確認していきます。
罹患と感染と発症の違い
「罹患」は病気にかかった結果を表し、「感染」は病原体が体内に入ること、「発症」は症状が現れることに重点があります。
これらの言葉は、感染症の説明で並んで使われることがあります。
しかし、意味する段階が同じではないため、置き換えると内容が変わる場合があります。
感染は、ウイルスや細菌などが体内に入り、増える状態を指します。
発症は、感染したあとに症状が現れることを指し、感染していても発症していない場合があります。
罹患は病気にかかったことを広く示す言葉で、感染症だけでなく、生活習慣病などにも使えます。
| 言葉 | 注目する点 | 使われる例 | 置き換えの注意 |
|---|---|---|---|
| 罹患 | 病気にかかった事実 | 糖尿病に罹患する | 病名と組み合わせる |
| 感染 | 病原体が体に入ること | ウイルスに感染する | 症状の有無とは別の場合がある |
| 発症 | 病気の症状が現れること | 感染後に発症する | 原因が病原体とは限らない |
| 罹病 | 病気にかかっていること | 罹病期間を調べる | やや専門的な語 |
たとえば「感染者数」と「罹患者数」は、調査の定義によって数え方が異なることがあります。
統計を読むときは、言葉だけで判断せず、その資料が何を対象に数えているのかを確認することが大切です。
病気にかかると患うの使い分け
日常語では「病気にかかる」、やや改まった文章では「患う」、専門的な文章では「罹患する」が使われやすい表現です。
「病気にかかる」は、もっとも平易で幅広い相手に伝わる言い方です。
子ども向けの案内、学校からの連絡、会話などでは、「感染症にかかる可能性があります」のように書くと理解しやすいでしょう。
「患う」は、病気を抱えることや長く病気に苦しむことを表す場合があります。
「長年、心臓病を患う」のように、継続している病気について使われることが多い表現です。
「罹患する」は、医学、保健、保険、調査など、事実を客観的に記す文章に向いています。
場面別の言い換え
会話 子どもが風邪にかかったようです。
一般向けの案内 感染症にかかった場合は自宅で休みましょう。
医療記事 基礎疾患に罹患している人は医師に相談してください。
文章表現 祖父は長く呼吸器の病を患っていました。
「患う」は病気以外にも「悩みを患う」のように使われることがありますが、日常では頻度の高い言い方ではありません。
迷った場合は、読み手に負担の少ない「病気にかかる」を選ぶと、意味が誤解されにくくなります。
罹の読み方と使い方のまとめ
「罹」は音読みで「リ」、訓読みで「かかる」と読み、病気や災害などを受ける意味を持つ漢字です。
代表的な熟語には、病気にかかることを表す「罹患」と、災害を受けることを表す「罹災」があります。
部首は「あみがしら」で、総画数は16画です。
「罹患率」や「罹災証明書」のように、医療、統計、行政の分野では定着した表現として使われています。
一方で、「罹る」は日常的な文章では難しく感じられることもあるため、「病気にかかる」「災害に遭う」と言い換える判断も必要です。
「感染」「発症」「患う」などは似ていますが、注目する内容や使われる場面が異なります。
正確さと読みやすさの両方を考え、文章の目的に合う言葉を選びましょう。
「罹」を見かけたときは、前後の熟語から病気か災害かを確かめると、意味をつかみやすくなります。